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2022年4月から「年金手帳」が廃止に!どう変わるの?知っておきたい注意点 2022年4月号

2022.09.30

国民年金や厚生年金に加入すると交付されていた「年金手帳」ですが、
2022年4月に廃止されます。
年齢によって交付された手帳の色は違います。
オレンジ色や青色の年金手帳を手元に保管している、または勤務先に預けて
いる方も、普段はほとんど見返す機会はないのではないでしょうか。
年金手帳が廃止されると私たちにどのような影響があるのでしょうか。


何故年金手帳が廃止されるの?
年金手帳の主な役割は、基礎年金番号を通知することと保険料の納付を記録
する事でしたが、2015年に通知が始まったマイナンバー(個人番号)の導入
により、被保険者情報はマイナンバーによってシステム管理されるようにな
りました。

また、以前は年金関連の多くの手続きにおいて年金手帳の添付が求められて
いましたが、現在は行政手続きの簡素化や利便性の向上を推進する観点から、
手帳ではなく「基礎年金番号を明らかにする書類」で手続きが可能になって
います。そのことも、手帳形式をとる必要性が低くなった大きな理由です。
紙の手帳を廃止することで、業務効率化やペーパーレスの推進、コスト削減
につながります。
2016年度の実績で、年金手帳発行や再発行にかかる事務コストが2.7億円かか
っていたそうなので、これだけコスト削減できると大きいですね。

年金手帳廃止後はどうなる?
2022年4月以降に20歳になる等で新たに国民年金や厚生年金に加入した場合は、
年金手帳が発行されなくなります。
年金手帳の廃止に伴い、代わりに「基礎年金番号通知書」が交付される予定です。
「基礎年金番号通知書」は手元で丁寧に保管してもらうために、色付きの上質紙
などに大臣印の印影を入れるイメージのものを予定しているそうです。
従来の年金手帳をお持ちの方は、引き続き基礎年金番号を証明する書類として利
用が可能です。
年金手帳の再発行も廃止されます、万が一年金手帳を紛失した場合で、基礎年金
番号を確認できる書類の再発行を希望する方は「基礎年金番号通知書」が手帳の
代わりに交付されます。

年金手帳廃止後の注意点
年金手帳が廃止されたからといって、手帳を捨ててはいけません。
2022年2月号の日本年金機構からのお知らせにも「既に年金手帳をお持ちの方は、
引き続き年金手帳を大切に保管いただくようお願いします」と記載があります。
また、海外転出した場合や国民年金保険料の口座振替の申し出には、マイナンバ
ーではなく引き続き基礎年金番号が必要なので手帳は大切に保管しましょう。